悲しいけど、変態は己の性癖を呪って息を潜めて生きていくしかない
昨日TVで以下のニュースを見た。
30代の男性保育士が0歳〜5歳の女子児童にキスや下半身を触るなどの強制わいせつを行っていたとのことだ。
男性保育士の児童に対する強制わいせつでの逮捕は屡々報道され、その都度男性保育士ってどうなの?的な議論がされたりされなかったりするが、今回の事件も報道を見る限りはなかなかどうしてエゲツない事件のようだ。
他の保育士さんが保護者に対して泣きながら謝罪している映像は、ぼかしだらけのニュース映像でも保育士さん側の辛さも保護者側の辛さも伝わってくるような、見ていて堪らないものだった。
で、ここで児童に対する性犯罪がどれだけヒドく悪くて許されないことかについて書いてもいいのだが、きっとそういうのはもっと知識とか専門性とか権威とか、そいういうのがなくても公明で正大で有名な人がいろんなところで書いてくれていると思うので、あえて書かなくてもいいのかな、と手間を省くことにする。
性犯罪なんて言語道断。それは絶対である。
では加害者側の方に目を向けてみよう。
前もって断っておくが、私はこの逮捕された男性保育士を擁護するつもりは米粒ほどもないし、児童に対するわいせつ行為が法律で犯罪だと決められている以上、彼にはしっかりと罪を償って更生していただきたいと思う次第だ。二度と同じ罪を繰り返してほしくない。
加えて将来自分に子供ができたとしたら、絶対にこのような犯罪に巻き込まれてほしくないと思う。
しかして、おそらくだが残念なことに、仮に逮捕されたこの男性保育士が有罪判決を受けて刑期を刑務所内で真摯に全うしたとしても、彼が「更生」することはないだろう。
もしかしたら再犯してしまうかもしれない。
何故か。
それは、彼の犯行動機が「女児性愛」という性的嗜好に起因するからである。
皆さんに性欲はお有りだろうか?
ここで「いや私に性欲なんてない」ときっぱり言い切る方がいたとしたら、「べ、別に女子(男子)になんて興味ねーしっ!」と異性を意識することを格好悪く思う重度の中二病に罹患しているか、若しくは何かを悟りきってしまっているかどちらかのなので、前者の場合は健全な男女の交友・交際をして中二病の治療に励んでいただきたい。後者なら出家されてはどうか。
冗談はさておき、私には性欲がある。
断言する。
私は男性だが、女性とエッチなことがしたいし、1日4時間位はおっぱいのことを考えていると言っても否定できない。
それは取り分けおかしなことではないと思うし、健全な男性なら1日に4時間くらいは女性のおっぱいかお尻か脚のことを考えて然るべきだと思う。
冗談である。4時間は考えすぎだ。真面目に働け。
しかし、程度の差はあれ、誰しも性欲があることは間違いないと思う。
人間が生物である以上、自分の生命を維持する欲求(即ち食欲と睡眠欲)と、自分の子孫、遺伝子を残そうとする欲求(即ち性欲)はあって当たり前だ。
では皆さんは、「何に」性的な興奮を覚えるだろうか?
え?なんか話がズレて来てないかって?
いいからいいから。
オラ、恥ずかしがらずに言えってんだ。
つまりは「性欲」に基づく「性的嗜好」の話がしたいのである。
私達はなぜか自分の性的嗜好についてあまり語りたがらないのだが、誰しも「エロく感じるもの」があるはずだ。
それは何もおっぱいだお尻だとか、大胸筋だとか上腕二頭筋だとか、そういう肉体的なポイントに限った話ではない。
例えば「SM」
例えば「スワッピング」
例えば「スカトロ」
(単語の意味がわからないお友達は、あとで一人のときに調べてみようね。まちがっても電車の中でGoogle先生に質問しちゃあ駄目だぞ)
まだまだいろいろあるぞ。
例えば「男だけど男が好き」
例えば「女だけど女が好き」
例えば「男も女も好き」
余談だがこんなニュースもあったよね。
mainichi.jpまたこれについても書きたいと思っている(書くとは言っていない)。
では以下はどうだろうか。
例えば「死体愛好(ネクロフィリア)」
例えば「女児性愛(ロリータ・コンプレックス)」
例えば「窃視嗜好(盗撮・のぞき見)」
例えば「獣姦嗜好」
…おいおい引いてんじゃねーよ。
これらもれっきとした「性癖」の一つである。
こと性的嗜好というフィールドにおいて「おっぱい星人」と「女王様に責められたい」は並列だし、「気になるあの娘のウンコが食べたい」という欲望と「美しい彼の死体と交わりたい」という欲望も差異はないのである。
性癖は性癖である。それは抗いがたい欲求だ。
そして今回の男性保育士の事件だ。
彼の性的嗜好は「女児性愛」、つまりロリータ・コンプレックス、ロリコンだ。
しかも0歳〜5歳に対してということだから、これはもう根っからの児童性愛、ペドフィリアである。
残念なことは、この欲求を満たすためには、犯罪を犯す以外に道がないということだ。
先にあげたSMやスワッピング、または同性愛などは、同じ嗜好を持つパートナーを見つけたり、そういったサービスを提供してくれるお店に行くことでその欲求を解消することができる。
彼ら、彼女らの欲求を解消するには、年端も行かぬ児童に手を出したり、人を殺すか、どこかから死体を調達したりしなければならない。
窃視嗜好は盗撮したりのぞき見をしなければならないし、獣姦嗜好者は動物愛護法に反しなければならない。
これらの欲求によって犯される犯罪は、「ムカついたから殴った」とか「お金が欲しくて強盗した」などというのとはそもそも話が違うのである。
人間が根源的に持っている欲求の発露なのである。
性犯罪の再犯率は他の犯罪に比べて高いらしいが、それはやはり動機が性的な欲求に起因しているからだろう。
当然、私達人間には理性があり、文明があり、文化がある。
自分の欲望をコントロールしてうまく付き合うことができる。
たとえ犯罪を犯さなければ満たされないような欲求でも、創作物やフィクションによって補うこともできる。
しかし理性があるが故に、フィクションを現実と錯覚することができないこともあるし、フィクションだという事実に絶望してしまうかもしれない。
今回の男性保育士が、児童に近づきたくて保育士になったのか、保育士になり児童と触れ合うことで児童性愛に目覚めたのかはわからない。
しかしそういった欲求を持ち、その対象が日常的に近く居る。
それでもその一線を超えない人もいる。
しかし彼は超えてしまった。
だから「しかたない」ということではない。
被害者のことを考えれば、やはり超えてしまってはいけないのだ。
たとえ彼が品行方正、成績優秀、眉目秀麗の完璧超人であっても。
それは許されないことなのである。
では彼のような、犯罪的な性癖を持ったものは、どうすればよいのだろうか。
いろいろ考えては見たが、残念なことに、今の日本に救いの道はなさそうだ。
この日本は民主主義国家だし、基本的に少数派は切って捨てられる構造だ。
特に日本人は「みんなと同じ」が好きだし、多少おかしくても多数派は容認される傾向にある。
特に日本人は性に対して表向きは閉鎖的だし、閉鎖的故に自身の性癖が普通と信じて疑わず、特殊な性癖はすべて「変態」と決めつけ差別的な目で見る者が少なくない。
「変態」サイドは自分の性癖がバレないようにするしかないのである。
こんな日本に誰がした。
残念ながら、我々だ。
だから今は、悲しいけど、変態は己の性癖を呪って息を潜めて生きていくしかない。
幸いなことに私は特にこれといった「変態的」な性的嗜好は持っていない。
少々おっぱいを嗜む程度である。
しかし、理性と文明と文化のある我々人類は、その理性と文明と文化で、変態たちももっと生きやすい世の中にできねえもんかな、と思うのである。
自分の認識の範疇外のことを、「なにそれ気持ちわるい!理解不能だ!しね!」とはじき出すのではなく、「そいつぁ驚きだ!どんなもんか教えてくんねぇか!」と受け入れる姿勢をみせることはできないだろうか。